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伝統的で個性豊かな蒸留酒『メスカル』の製法を知る

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類を見ないスモーキーな香りと味わいで人々を魅了するお酒、『メスカル』。
テキーラと肩を並べるメキシカンスピリッツとして急速に人気が高まっているこのお酒は、古い歴史を持ち、伝統的な製法を中心に造られています。

テキーラとメスカルはどちらもメキシコ原産の多肉植物である『アガベ』を原材料とする蒸留酒ですが、テキーラに使用出来るのは『ブルーアガベ』のみで、メスカルに関してはアガベの種類に指定はありません。そのため、メスカルは銘柄による個性の幅が広く飲み比べが楽しいお酒と言えるでしょう。

メスカルの個性的な香りや風味はどのようにして生み出されるのか。『クラフトマンシップ』と呼ぶにふさわしいその製法と、魅力について解説します。

製法で分ける、メスカルの3つのカテゴリー

メスカルは最も伝統的なスタイルから工業的な製法まで、その特徴によって3つのカテゴリーに分類されます。

「メスカル・アンセストラル」

機械に頼ることなくほとんどの製造過程が人の手によるもの。
『ピットオーブン』と呼ばれる、地面に竪穴を掘った昔ながらのオーブンで加熱します。
粉砕・搾汁では、木槌やタオナ(石臼)などの伝統的な道具を用います。
発酵は石、木、陶器またはレンガ製のタンクや動物の皮を張った桶などで行われ、陶器製の蒸留器を使用して直火で蒸留します。
そのプロセスは一貫して伝統的で、市場に流通する量はわずかです。

「メスカル・アルテサナル」

現在最も流通量が多いのはこの製法。2021年にはメスカル全体の約89%を占めています。
粉砕・搾汁では木槌やタオナのほか、シュレッダーを使う事もあります。
発酵のプロセスについてはメスカル・アンセストラルと同様。
蒸留においては、銅製または陶器製の蒸留器を用います。
クラフト感を残しながらもメスカル・アンセストラルより多く生産できるため、メキシコ国外へ輸出するメスカルブランドはこの製法を採用する事が多いようです。

「メスカル」

他のカテゴリーよりも比較的多くの量を生産できますが、市場全体での流通量は10%ほど。
加熱はピットオーブンやレンガ張りのオーブンで行います。粉砕・搾汁ではタオナやシュレッダー、ローラーミル等を使う他、ディフューザー(化学物質を使用して行う搾汁)など、工業的な手法を採用している場合もあります。非公式な用語ですが、その製法から「メスカルインダストリアル」と呼ばれることもあります。

メスカル製法の主流「メスカル・アルテサナル」 

前述した製法のうち、現在主流となっているのがメスカル・アルテサナルです。メスカルの個性を育む、その過程をご紹介します。

アガベの栽培・収穫


メスカルの製造は原材料となるアガベを栽培する事からスタートします。材料として最も多く使用されるエスパディンの場合、生育期間は平均7年。他の種類だと30年を超えるものもあり、メスカル造りが如何に長い道のりなのかが伝わるでしょう。

成熟したアガベは葉と根を完全に切り落とし、『ピニャ』と呼ばれる球形部を取り出します。ピニャはトラックの荷台やロバの背中に乗せて『パレンケ』と呼ばれる蒸留所まで運ばれていきます。


蒸し焼きで加熱



パレンケでは地中に掘った穴へ薪を入れて石を焼き、その上にピニャを並べます。 さらにその上から土、アガベやバナナの葉などで蓋をして蒸し焼きにします。この加熱の工程の際に出る煙が、メスカルの独特なスモーキーな香りを生むのです。

 


発酵



加熱後のアガベを斧や大鎚(おおづち)などを使って粉砕し、回転式の石臼『タオナ』やシュレッダーなどで引き、搾汁します。この後絞り出した液体を発酵させるのですが、その容器は木製や動物の皮、ステンレスや粘土製など多種多様。

 


蒸留



発酵を終えた『テパチェ』と呼ばれる液体を銅製やステンレス製の蒸留器で蒸留します。蒸留器の中に搾汁後のアガベの繊維『バガス』を入れることもあります。稀ではありますが、蒸留後のメスカルを樽で熟成する場合もあります。

 


度数調整・ボトリング

蒸留や熟成の後に度数の調整を行った後、フィルターに通して不純物を取り除けば、ようやく最終工程のボトリングへ。メスカルまたは水でボトルの内側を洗浄し、そこへメスカルを充填していきます。

 

手間暇かけてつくられた貴重な一本を手元に

長い時間をかけて我々の元へ届けられるメスカル。そのストーリーに興味が湧いたら、ぜひメスカル・アルテサナルのクラセアスール・メスカル・ゲレロをご賞味ください。



成熟に最大15年の月日がかかると言われる貴重な「パパロテアガベ(別名クプレアータ)」を使用し、メキシコゲレロ州の唯一無二の地形、ガストロノミー、アート、伝統などの知られざる魅力を体現したメスカルです。 グレープフルーツスキンやフレッシュウッド、ほのかにバターやデイジーの香りを感じられ、バターを使った魚料理、酸味の効いたタパスとの相性が◎

繊細なデザインのキャップはゲレロ州の伝統工芸品で、原産地呼称登録されているオリナラ漆器の技術を使って手づくりされたもの。古代メキシコ文化で神の伝達者と信じられていたハチドリの絵を施すことで、この地域との神秘的で美しいつながりを強調しています。

 




アートと呼ぶにふさわしいデキャンタやキャップ、グラスに注がれたほのかに麦わらがかった透明な液色を眺めていると、この1本のメスカルが出来上がるまでの様々なドラマが思い浮かぶ事でしょう。

クラフトマンシップが活きるクラセアスール・メスカル・ゲレロの、ユニークで並外れた味わいを、ぜひご堪能ください。


クラセアスール・メスカル・ゲレロ

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