昨今のブームによって急激に価格が高騰してしまった、プレミアムウイスキー。そのコク深い味わいや優雅で上品な香りから、多くの方々に愛されている一方で、人気の高さゆえ近年は入手が困難になってきています。
そんな『プレミアムウイスキー』愛好家の方々にこそ、『100%アガベテキーラ』(プレミアムテキーラと呼ばれることもあります)をおすすめします。もちろん “優劣” を立てて比べるようなことではないですが、一種の “オルタナティブ” として、十分に愛していただけるはずです。
『100%アガベテキーラ』の気品高い味わいや、プレミアムウイスキーとの共通点など、さまざまな魅力を紹介します。
ウイスキーとテキーラの違い
ウイスキーとテキーラ。どちらも世界中で愛されているお酒ですが、一体どんな違いがあるのでしょうか? どちらも奥深い魅力を持つお酒ですが、原料や製法、味わいにはそれぞれの個性が光ります。
ウイスキーとテキーラ、それぞれの個性を比較
一見似ているようで全く異なるウイスキーとテキーラ。両者の違いを分かりやすく表にまとめました。
観点 |
テキーラ |
ウイスキー |
ポイント |
原料 |
100% ブルーアガベ(リュウゼツラン) |
大麦麦芽・トウモロコシ等 |
糖源が異なるため香味に直結 |
産地規定 |
メキシコ5州 (CRT) |
世界各国 (SWA/TTB等) |
テロワールと文化の差 |
蒸留方式 |
2回 |
2–3回 |
口当たりとアルコール純度に影響 |
熟成区分 |
ブランコ(0〜2ヶ月)/レポサド(2ヶ月〜1年)/ |
NAS(熟成年数表記無し)〜30年以上 |
木樽の種類と期間が鍵 |
樽材 |
旧バーボン樽が主流 |
新樽・シェリー・ワイン樽など多彩 |
樽由来の甘味・スパイス感 |
平均アルコール度数 |
35–55% |
40–60% |
法定下限は同じ40%付近 |
グルテン/糖質 |
フリー/ほぼ0g |
フリー/ほぼ0g |
蒸留酒ゆえ低糖質 |
日本市場規模 |
約1,300 kl/年 |
約130,000 kl/年 |
100倍以上の差がある伸びしろ市場 |
※データ出典:CRT、SWA、財務省貿易統計(2024)
市場規模とトレンド
日本の輸入量はウイスキーがテキーラの約 100 倍。
しかし 、2019→2024 年でテキーラは年平均 +11% と高成長。Google Trends でも「テキーラ カクテル」が「ハイボール」検索回数が上昇中。
長い歳月を経て生まれる原材料ブルーアガベを贅沢に。
ウイスキーとテキーラの違いを説明したところで、ウイスキー愛好家におすすめしたい『100%アガベテキーラ』とはどんなものなのかを解説していきましょう。
テキーラというお酒には馴染みがある方が多いはず。仲間との楽しい宴にショットグラスのテキーラが登場する事も少なくありません。テキーラはメキシコ原産の植物『ブルーアガベ』を原材料として造られる蒸留酒です。テキーラと名乗るにはこのブルーアガベを51%以上使用するほか、製造工程などに厳しい決まりがあります。

そのテキーラの中でもさらに厳しい基準を設け、手間と時間をかけて造られるのが『100%アガベテキーラ』です。原材料に使用が許されるのはブルーアガベのみ。故にボトルには『100% De Agave』と記載されます。
ちなみに、アガベという呼び名はギリシャ語で「高貴」という意味の「agaue」に由来しています。アガベは百年に一度だけ花が咲くという言い伝えから、「万年蘭」とも呼ばれることもあるのだそう。このアガベは生育に5〜6年、長いもので10年はかかります。『100%アガベテキーラ』は、原材料そのものが貴重なブルーアガベを100%使用した、高尚な蒸留酒と言えるでしょう。
100%アガベテキーラに個性をもたらす『樽熟成』とエンジェルシェア
テキーラの魅力は、貴重な原材料だけではありません。
蒸溜後、フレッシュな香りのまま瓶詰めされて出荷される場合もありますが、ウイスキー愛好家におすすめしたいのは樽熟成を経たタイプのものです。

エンジェルシェア
テキーラとウイスキーはいずれもオーク樽で熟成するあいだに“エンジェルシェア(天使の分け前)”と呼ばれる蒸発が起こります。温暖で乾燥したハリスコ州の熟成庫では年間約 10%~15%前後、ケンタッキーのバーボンは 最大 4 %、冷涼なスコットランドのシングルモルトは 平均 2 % 前後が失われると言われています。液体が減るほど樽内の香味成分は凝縮され、ボトル一本あたりの希少性も高まります。
熟成樽にもバリエーションがあり、フレンチオークを使うこともあればシェリー樽やコニャック樽、ワイン樽まで様々です。新樽のフレンチオークで熟成したあとに原酒をシェリー樽に移してさらに熟成させて完成する、という場合もあります。
また一般的にテキーラは、その呼称で熟成年数がわかるようになっています。
商品名 | 熟成期間 / 区分 | 主な特徴・香味 |
---|---|---|
クラセアスール・テキーラ・プラタ | 0 ヶ月(プラタ/ブランコ/シルバー) | フレッシュなアガベの香りと清冽な味わい |
クラセアスール・テキーラ・レポサド | 8 ヶ月(アメリカンウイスキー樽) | バニラとキャラメルの甘やかなアロマ〈エンジェルシェア約 2 %〉 |
クラセアスール・テキーラ・ゴールド | プラタ+レポサド(フレンチオーク樽で8か月熟成)+エクストラアニェホ(3年以上熟成したものを使用) | フレッシュなアガベ感+凝縮ドライフルーツ香の多層的ハーモニー |
クラセアスール・テキーラ・アニェホ | 25 ヶ月(長期熟成) | ナツメグやビターチョコの複層的香味、濃厚で長い余韻 |
テキーラはウイスキーより熟成が速く、3 年で “エクストラアニェホ” に到達しますが、そのぶんエンジェルシェアの影響も受けやすく、スモールバッチ の希少価値が際立ちます。クラセアスールでは熟成庫の温湿度を細かく管理し、失われる分を味わいの深みとして最大限に昇華させています。
なお、アガベ独特のフルーティーなフレーバーや甘みに加え、バニラを感じる独創的な味わいを感じるクラセアスール・テキーラ・レポサドのように、樽の芳醇な香りとウイスキーやブランデーのような深いコクもテキーラの大きな魅力なのです。
ここまで聞けば、じっくりと味わうべき理由は充分に伝わったはず。
ウィスキーを嗜む人ならば、樽の香りを纏った100%アガベテキーラに俄然興味が湧いてきたはずです。
製造プロセスを図解で比較
【テキーラ】 アガベ圧搾 → 煮窯(オーブン/オートクラベ)→ 発酵 → 2 回蒸留 → オーク樽熟成
【ウイスキー】 大麦製麦 → 糖化 → 発酵 → 蒸留(ポット/カラム)→ オーク樽熟成

香りや色を堪能できる、ストレートという嗜み方
テキーラの嗜み方には、数多くの種類が存在します。ショットでグッと飲み干すのか、オン・ザ・ロックで風味を楽しむのか、はたまた、ソーダを加えて軽快な味わいに仕上げるのか。

ここでおすすめしたいのが、チューリップグラスに注ぎ、ストレートでゆっくり楽しむ飲み方です。テキーラが持つ豊かな香りや色の美しさを堪能しながら、じっくりと嗜みます。
目で色を楽しみ、香りを確かめ、じっくりと味わう。全ての感覚を研ぎ澄ましながら、その独特な表情を感じてみてください。
それはまるでプレミアムウイスキーの嗜み方にもよく似ているはずです。時間とともにゆっくりと変化していく香りも、アガベ100%テキーラの魅力のひとつ。時を忘れて、心ゆくまでその一杯に向き合ってみましょう。
大人のひとときを彩る『マルガリータ』

テキーラベースのカクテルといえば思い浮かべる方も多い『マルガリータ』を、おうちで手軽に作れるレシピにアレンジしました。ゆったりと過ごしたい日や、ゲストへのおもてなしにもおすすめです。
用意するもの
- クラセアスール・テキーラ・プラタ(30ml)
- ライムまたはレモンの絞り汁(20ml)
- アガベシロップまたはメープルシロップを水と1:1で混ぜたもの(15ml)
- 氷
作り方
① 脚付きのグラスを用意する。 (ワイングラスでも可)
② シェイカーに全ての材料と氷を入れてシェイクする。
③ グラスに注ぐ。
※シェイカーが無い場合は、グラスに材料を入れて氷と一緒に混ぜてもOK。
一度味わってほしい、樽熟成で魅力を重ねたアルテサナル・テキーラ
「ブルーアガベの旨味や樽熟成による豊かな香りをもつ100%アガベテキーラを堪能したい!」そう思っていただけたなら、職人のこだわりがつまったアルテサナル・テキーラ、クラセアスールをぜひ味わってみてください。おすすめの逸品たちをご紹介します。
クラセアスール・テキーラ・レポサド

メキシコの職人が一つ一つハンドペイントを施した、クラフトマンシップの結晶としてのテキーラ。
アメリカンウイスキーカスクで8カ月間寝かせることにより、熟成に由来するヘーゼルナッツやバニラを感じる独創的な味わいとスムーズな口当たりが特徴です。
デザインのみならず、味や香りも別格。ラグジュアリーを感じさせるゴールドの煌めきは、アガベハニーやバニラ、ほのかなシナモンを想起させる香りを孕んで口内に揺れ、美しき余韻を残します。
クラセアスール・テキーラ・ゴールド

テキーラ・クラセアスール・プラタをベースに フレンチオークで熟成した「レポサド」と、アメリカン・ウィスキーカスクで 8年熟成させた後、シェリーカスクでフィニッシュした特別な「エクストラアニェホ」をブレンドすることで、飲みやすさと芳醇で複雑な味わいや香りを絶妙に兼ね備えた珠玉の逸品です。
「黄昏時、黄金に輝く夕焼けを暗闇が際立たせる魅力的な瞬間」をイメージしたデキャンタは、もはや言葉を必要としないほどの美しさ。アガベシロップの甘味、オレンジの皮やフレッシュなイチジクを思わせる芳醇な香り、一抹のほろ苦さを感じさせるラスト。夕刻、じっくりと嗜みましょう。
クラセアスール・テキーラ・アニェホ

伝統的製法で造られたテキーラをアメリカンウィスキーカスクで25ヶ月寝かせて生み出されるダークアンバー色と奥深い香り。
スパイシーでウッディな香りとほんのり甘くまろやかな味わいを楽しんでいただけるはず。
比類なき重厚な輝きと銅のような煌めきに、どっしりとしたフルボディの味わいを添えて。焼いたヘーゼルナッツやバニラのような深みあるフレーバーと、ナツメグやクローブを想起させるテイストが、鼻・目・心を奪うはず。特有のシルキーな口当たりとフィニッシュで、ゆったりと酔いしれてみては。
FAQ
Q1. テキーラとウイスキー、アルコール度数が高いのは?
A. 法定下限は同じ40%ですが、カスクストレングスは55%を超える場合があります。
Q2. 糖質が低いのはどっち?
A. どちらも蒸留酒のため糖質は 0 g。混合飲料に注意が必要です。
Q3. ブランコテキーラはウイスキーに例えると?
A. ニューポットウイスキーに近く、原料由来のフレッシュさが際立ちます。
Q4. ハイボールに合うテキーラは?
A. レポサドタイプが炭酸との相性が良好です。
プレミアムウイスキーの先に、100%アガベテキーラという選択肢を
クラセアスールは、その1本1本にブランド哲学や造り手の誇りが凝縮されています。プレミアムウイスキーでその舌を磨いてきた人にこそ、100%アガベテキーラの奥深い旨さを、ぜひ一度ご賞味ください。